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マイクロブログ好きのための Mastodon のすすめ

2023-08-24 雑記

前回の記事の続きです。前回の記事では Fediverse も含めて紹介したからか何を言いたいのか曖昧になったので、今回は Mastodon に話題を絞って紹介します。

要約

  • Mastodon は ActivityPub 準拠のマイクロブログソフトウェアである
  • Mastodon は見せたいもの / 見せたくないものを明確にしやすいのがいい
  • Mastodon はハッシュタグを活用するとものすごく便利

この記事で書かないこと

この記事はあくまで Mastodon というソフトウェアの紹介記事なので、Fediverse や ActivityPub の説明が必要になるなどの理由で以下の内容は基本的に書きません。ただ、一部の内容に関しては前回の記事では軽く触れているのでよかったらそっちを読んでください。

  • 特定の SNS の批判
  • Mastodon は連合型 / 分散型なので自由にサーバーを立てられる
  • Misskey や Pleroma などのユーザーもフォローできる

Mastodon とは?

Mastodon は Ruby on Rails で書かれている FLOSS の連合型マイクロブログソフトウェアです。要は、はてなハイクとか Google Buzz のお友達みたいなソフトウェアです(古。ドイツの Eugen Rochko さんによって、2016年から開発が開始されました。象のキャラクターがかわいい。

当初は GNU Social 互換のソフトウェアとして OStatus と呼ばれるプロトコルが採用されましたが、後に ActivityPub に対応しています。

Mastodon の好きなところ

UI がシンプル

Mastodon の初期状態の UI は紺色ベースの3カラムの UI で、投稿画面とタイムラインと各種メニューがあります。『上級者向け UI』を選ぶと TweetDeck 風の画面になり、好きなカラムを並べることができます。

Mastodon はマイクロブログサービスなので、基本的には投稿しか表示されません。トレンドも初期状態では表示されていますが、非表示にする設定が用意されています。また、リアクションもシンプルに『お気に入り』1つのみです。

そのため、シンプルに書きたいことを書いて他の人が書いた内容を読めるのが好きです。もし、絵文字リアクションが欲しい人であれば Fedibirdkmy.blue といった派生サーバーに登録するのもおすすめです。

公開範囲の指定が便利

Mastodon では、他の SNS と同様に所謂『鍵アカウント』のシステムがありますが、実態は他の SNS と異なります。というのも、多くの SNS の鍵アカウントは投稿を含めて非公開にするのに対して、Mastodon の鍵アカウントは「フォローを許可制にする」以上の意味合いが無い点です。

Mastodon は投稿ごとに「この投稿はフォローしてくれている人だけに見せたい」「この投稿は色々な人に見てもらいたい」などの指定ができます。そのため、いわゆる「鍵アカウント」と「公開アカウント」を同時に持つ必要が無いのは便利です。また、鍵をかけていても FF 外の人と会話をできるのはこの特性ならではです。

また、前述の公開範囲とは意味合いが異なりますが、Mastodon には Content Warning (内容の警告) という機能があります。映画のネタバレや長文を書くときに、警告を挟むことでそのままタイムラインに流さなくて済む機能です。ふせったーなどの外部サービスを使わなくても済むので、ログを一本化できるのが便利です。

このように、誰に何を見せたいか・見せたくないかを明確に指定できるのは大きなメリットです。

ハッシュタグが便利

Mastodon では標準で全文検索がありません。なぜなら、全文検索はサーバーへの負担が大きく小規模サーバーでは導入が大変だからです。その代わり、見つけてもらう手段としてハッシュタグがあります。

ハッシュタグは他の SNS でもお馴染みの、ハッシュ記号を付けることで簡単に指定できるラベルの一種です。Mastodon では、ハッシュタグを付けることで連合(繋がっている)サーバーの投稿とまとめて閲覧することができるようになります。

もし個人サーバーや小規模サーバーを使っている場合、のえるさんが管理しているハッシュタグリレーサービスに参加するとハッシュタグが流れている投稿のみが流れてくるので通常のリレーサーバーに比べて負荷が低くて便利です。

さて、Mastodon には通常のユーザーのフォローに加えてハッシュタグのフォローという機能があります。ユーザーのフォローはその人の投稿をタイムラインに流す機能ですが、ハッシュタグのフォローは指定したハッシュタグが付いている投稿をユーザーのフォローに関わらずタイムラインに流すことができる機能です。

例えば、#DogsOfMastodon というハッシュタグをフォローすると(主に海外の方の)犬の写真の投稿がたくさん流れてきます。かわいい。このような、特定の人自体には興味が無くても興味がある話題だけをフォローできるのは便利です。

また、前の記事でも触れた注目のハッシュタグ機能を使うと自分でした公開投稿のうち、特定のハッシュタグが付いている投稿だけをピックアップすることができます。個人的には外食で食べたごはんの写真をまとめたりするのに使っていますが、イラストレーターさんならイラストだけをまとめるのに使ったり専門家さんなら特定のトピックの投稿だけをまとめたりするのに使えます。ブログのタグ感覚で気軽にタグを使えます。

このように、Mastodon では他の SNS に比べてハッシュタグが重要視されています。そのため、ハッシュタグを活用することで Mastodon をよりブログらしく使うことができます。

まとめ

こういった連合型 / 分散型 SNS では「違うサーバーの人でもフォローできる」ことや「自分でサーバーを立てられる」ことばかりがピックアップされがちですが、ソフトウェアごとに様々な特色があるのでそういった部分を見てもらえると嬉しいです。また、アカウント登録は気軽にできるので移住とまでは言わなくても気軽に覗きに来てもらえると嬉しいです。